失行症は間違えない??
前回に引き続き、失行症について情報を更新しながら、お話ししていければと思います。
失行症が、右麻痺の方の回復をどう妨げているかということですが、
ポイントは、間違いに気づきにくいことです。
間違いに気づけないと、ずっと間違った行いを続けてしまい、間違いが修正されることはありません。
むしろ、間違っていることに気づくことが、回復のカギになります。
札幌市で脳梗塞・脳出血を専門に自費リハビリを行っています。脳とカラダの研究所 理学療法士の藤橋亮介です。
失行症について考えていきたいと思います。
脳は間違いを見つける器官?
脳は、自分の行いについて常にモニタリングしています。
つまり、間違っていないか見張っていてくれています。
「こんなふうにしようと動いたけど、ちょっと違った」
「これくらいのつもりが失敗した」などと、そのような間違いの発見をすることによって、脳はやり方を変えてくれるんですね。
それが、学習であり、回復としてとらえられます。
しかし、失行症ではそもそも予測が立っていなかったり、ものや動作の意味の誤りがあったりするために、
うまく間違いに気づきにくく、なんか変だなと感じながらも、修正の仕方がわからないということが大まかな症状としてとらえることができます。
それが、脳の成長を止めてしまっている原因となります。
つまり、簡単ですが間違いに気づくだけでなく、
自分がどんな動きをしているのか、何が動いているのか、なにが変わったのかについて、しっかり知るということが大切になります。
脳には自分のカラダの地図があります。
そして、その地図をもとに、運動の計画をたてます。旅行プランのようなものです。
そのような、自分のカラダの取扱説明書をしっかり持っていることが必要です!!
脳とカラダの研究所では、そのような説明書を丁寧に作っていく脳のリハビリを行っています。
次回は、失行症がなぜ間違いに気づきにくいのかについて考えていきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございます。