ボディーイメージの概念
北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。
みなさんは、リハビリの場面などで「ボディーイメージ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
私はよくこの言葉を使いますが、一般的にもどこかでは聞いたことがある言葉ではないでしょうか?
ボディーイメージという言葉は、簡単なようでいろいろな要素を含んで使われることが多く、明確な定義がされていないようです。
しかし、私たちが思った通りに体を動かすためには大切な要素となりますので、しっかりとポイントを押さえておきましょう。
ボディーイメージ
カラダの使い方が悪いような場合、
自分のカラダの幅よりも狭い道を通ろうとして通れなかったり、
階段に足を上げようとするとつま先がつまづいてしまったり、
手で物をつかみ損ねてしまったりすると、
「ボディーイメージが悪いなー」といわれたりします。
他には、
自分ではカラダが太っていると思っているけど、他の人から見たら痩せているように見えたり、
試着せずに服や靴を買うと、サイズが合わなかったり。
そんな時も、ボディーイメージが悪いかもしれません。
ボディーイメージとは、簡単にいうと
自分のカラダをどのように思っているか(感じているか)です。
人によっては、大きかったり小さかったり、細かったり太かったり、長かったり短かったり、あったりなかったりと、自分のカラダをどのように捉えているかです。
脳梗塞や脳卒中になって、運動麻痺や感覚麻痺になると、
そこに手はあるのに、小さく感じたり、目を閉じると無いように感じたりすることも多いと思います。
それは、ボディーイメージが通常とは変化してしまっているからかもしれません。
身体性
ボディーイメージを「身体性」として大きく2つに分類すると、
①身体所有感
②運動主体感
に分類することができます。
①身体所有感
このカラダは、自分のものだと思える感覚です。
脳梗塞や脳出血の後には、運動や感覚が障害されやすいので、いまある自分の左手が、誰か他の人の手のような感じがする。とか、自分の足じゃないみたい。と感じることがこれに該当します。
②運動主体感
この運動は、自分がおこなったという感覚です。
いまおこなった運動は、自分が動かした感じがしない。誰かに動かされた感じがする。と感じるとこちらに該当します。
まとめ
これら①、②の障害がある場合、運動は適切に行われづらいことは明確ですよね。
自分のカラダは、自分のもの。
この運動は自分が行った。
と思えない(感じられない)と、うまく動けるはずがありません。
ストレッチのためだろうと、麻痺側の手を、健側の手でひたすらニギニギしていたり、
麻痺側の手足が、汚れていたり、浮腫んでいたり、肌荒れしていたりメンテナンスが行き届いてないと、
これらの要素がある可能性が高いです。
まずはしっかりと、自分のものだと思えるようになることが優先になります。
自分のカラダは、大切に管理してあげることがまずは重要です。
自分だけで難しい場合がほとんどですが、そんな時はしっかりと、そのような症状を担当のセラピストに伝えて、それのためにリハビリをすることも必要になります。
まだ、「これはダメな方で、言うことを聞いてくれないんだよなー」とか、思っている場合も要注意です。
自分のカラダというものから、切り離して考えていると、運動の仕方もわからないままになることが多いからです。
馴染んでくることも大切ですが、積極的に自分のカラダだと感じられることが大切ですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
ボディーイメージについては、まだもう少し続きますので、よろしければ引き続きご覧くださいね。
本日もありがとうございました。