内反足と股関節の関係

内反足は決して足だけの問題ではありません。「足底」「足首」「膝」に続いて今回は “股関節” との関係についてお話ししていきたと思います。

股関節の状態によって座り方や立ち方も変わってくるので、足への影響も必ず変化してきます。

北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」藤橋亮介です。

まずは、股関節とは何か?について知ることが大切です。

股関節

下肢の主に重要な関節は、

①足関節(足首)

②膝関節

③股関節

です。

その中でも「股関節」は、どこにあるのか?どんな動きをするのか?どんな働きをするのか?についてはほとんどの方が知らないことが多いです。

股関節は、自分から見えづらい位置にありますし、普段からあまり意識して動かす部位ではないからです。

しかし、股関節は体の中心に近い関節なので、少し動くと、手や足の抹消(体の中心から遠い)部位に大きな変化が出ます。

つまり、股関節の動きは、足の位置や着き方、動きに大きな影響が起こります。

そして、多くの方は、股関節が足の位置や足のつき方(主に内反になる動き)に影響するとは考えていません。だからこそ股関節を見直す必要があるのです。

股関節の構造

股関節の位置と骨盤の位置を確認してみてください。

股関節や骨盤の位置を実際に触ってみてくださいね。

思っていたところに股関節はありましたか?

そこが関節の部位になりますので、動く時にもその部位が動くことを意識してみてください。

股関節の動き

股関節の動きは複雑ですが、3つの動きをまず確認してみてください。

①縦の動き(屈曲・伸展)

②横の動き(外転・内転)

③ねじる動き(外旋・内旋)

この3つの動きが、組み合わさることで、さまざまな動きをします。

例えば、あぐら(胡座)では、膝が曲がった状態で

股関節の動きは

①縦の動きは、屈曲

②横の動きは、外転

③捻る動きは、外旋

が組み合わさることで、行われています。

わかりづらい動き

初めに言ったように、股関節の動きをわかりにくくしているのは、股関節よりも足先や膝の動きに意識が行きやすいからです。

まずは、

①寝た状態での足先の向き

②座った状態で、足の位置を変える

これらの2つの動きを見て

その時に動かした(動いた)関節はどこでしょうか?

多くの方は、

「足が動いた」「膝が動いた」と思う方がほとんどですが、

2つとも、動いた関節は「股関節」だけです。

この間違いが起こりやすいのは、股関節よりも、足や膝の方が動きが大きく感じるし、変化が目に見えやすいからです。

しかし、感覚としては、股関節動きが感覚として、脳に伝わっています。

そして、次の2つの絵を見比べてみてください。

何が違いますか?

答え

左は、股関節の外転です。

右は、股関節の外旋です。

このような、似ている動きが股関節の動きをよりわかりにくくします。

理学療法の学生でも、もしかしたらわからない方は多いかもしれません。

足の接地面

今までのいくつもの写真をもう一度見返してみてください。

股関節が動くとある部分が大きく違うことにお気づきでしょうか?

「足の着き方」に大きな違いがでてきます。

今まで紹介した中で、1番 内反足が強いのはどの動きでしょうか?
自分でも色々な股関節の動きを確かめて足の着き方に注目してみてくださいね。

股関節の外旋の動きを伴うことで、足の裏は内側が浮いて、外側が着きます。

みなさまの股関節はどのような動きをしているでしょうか?

股関節の位置や向きを変えることで、足の着き方が変わることがおわかりいただけたでしょうか?

このような姿勢が長く続くと、内反足は強くなりますし、

歩いている時や立っている時もこのような状況になっていることがほとんどです。

股関節の動きを変えて、足の裏をしっかりついているか見なくてもわかるようになると股関節の動き方が感じられるようになってきます。

もう少し詳しく知りたい方は、コメントをいただければ、また次回も少し掘り下げてお話しさせていただこうと思います。

股関節は、何度も確認が必要なので、近々動画でもお話ししようとは思っています。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

筆者プロフィール

代表:藤橋亮介

理学療法士 脳とカラダの研究所 代表

藤橋 亮介(ふじはし りょうすけ)

〜経歴〜
2011年 理学療法士 国家資格取得 
札幌市の脳神経外科病院に勤務

2014年 大阪府 認知神経リハビリテーションセンターに勤務

2015年 奈良県 ニューロリハビリテーションセンター
健康科学研究科(大学院)に入学
2017年 修士 取得

2020年 脳とカラダの研究所 独立開業

脳卒中後遺症を専門に、あきらめない方のためにそれぞれの脳のクセにあったオーダーメイドの脳のリハビリを提供する自費リハビリをおこなっている。

少しでも伝わりやすいように動画でわかるYouTube チャンネルもはじめました。

「脳とカラダの研究所 YouTubeチャンネル」

是非ご覧ください。

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