内反足と膝の関連性
人らしい足のための足の役割をお話しして、足をどう捉えていったらいいかについてお話をさせていただきました。しかし、それだけで内反足が改善されれば優秀ですが、なかなか難しい方も多かったと思います。
実は、足が地面との関係性を持てないのは、足以外に問題があることが多いのです!
特に、体幹・股関節・膝関節の位置や角度が変わると足にも大きな影響が出ることはご存知でしょうか??
本日は、その点について、まずは膝関節に注目してお話を進めていきたいと思います。
内反足と膝関節
まずは足関節(足首)に近い、膝関節から考えていきましょう。
膝関節は、「曲がる」と「伸びる」の役割があります。
膝が曲がると、足の位置が「後ろ」に移動します。
膝が伸びると、足の位置は「前」に移動します。
足の位置が変化すると、足の裏にかかる体重(重心)の位置が変化します。
膝が曲がって、足が膝よりも後ろにあると、つま先の方に重心がかかります。
そうなると、つま先立ちのような姿勢となるので、体を支えようとするため、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)に刺激が入り、足首が下向きの方向に力が入ることで、内反足が強くなります。
これが、膝関節の位置による、内反足を強くさせてしまう理由です。
多くの方が、つま先で地面を捉えることがクセになってしまっているので、踵がつく感触や、つま先と踵の圧の感触がわからなくなっていることが多いのです。
つまり、足首を動かすよりも、膝の曲げ伸ばしによる足の位置をしっかりわからないと、足首だけに無駄な力が入りすぎてしまっている可能性が高いのです。
これは無意識なので、いくら力を抜こうとしても難しいです。
内反などの足首の硬さは下腿三頭筋などの筋肉が短くなったり伸びにくくもなりますが、そもそもは筋肉は勝手に悪くはなりません。
普段の使い方が筋肉へ影響するので、脳の使い方が、踵がついている感触や、膝の角度などが変わっていかないと、いくらストレッチをしていても内反足の改善は追いついていきません。
いつもの普段の生活から足の裏がしっかり地面についているということは、膝の位置が正しい位置にあるということです。
逆に、膝の位置が間違っているのに、足を無理やりつけようとしたり、動かそうとしたりしても、足首は本来の動きをしてくれません。そして、体を支えるのに都合のいい内反足となってそれが強まっていってしまいます。
そのように、内反足を直そうと思った時に重要なのはもちろん足首ですが、足首自体はそのほかの様々な関節からの影響を受けます。
全身は骨も筋肉も繋がっています!
一部分だけ修正しようとすると難しいことが多いので、他の部分の無理をしているところから修正していくと、自然と足の部分もよくなっているということの方が多いです。
今回は膝でしたが、次回からはも、足との関係のある部位についてお話をしていこうと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
筆者プロフィール
理学療法士 脳とカラダの研究所 代表
藤橋 亮介(ふじはし りょうすけ)
〜経歴〜
2011年 理学療法士 国家資格取得
札幌市の脳神経外科病院に勤務
2014年 大阪府 認知神経リハビリテーションセンターに勤務
2015年 奈良県 ニューロリハビリテーションセンター
健康科学研究科(大学院)に入学
2017年 修士 取得
2020年 脳とカラダの研究所 独立開業
脳卒中後遺症を専門に、あきらめない方のためにそれぞれの脳のクセにあったオーダーメイドの脳のリハビリを提供する自費リハビリをおこなっている。
少しでも伝わりやすいように動画でわかるYouTube チャンネルもはじめました。
是非ご覧ください。