どうして内反足になるのか?
北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。
今回は、多くの方がお困りの内反足についてお話ししていこうと思います。
内反足とは?
内反足は、主に
・下腿三頭筋
・後脛骨筋
・足趾屈筋群(いくつかの指を曲げる筋肉)
の筋の緊張が高くなる(筋緊張の亢進)ことによって、足が内側にねじれてしまうことです。
足のねじれる方向は、主に内側の方向へねじれます。
また、これらの筋は、つま先を下げる(足関節の底屈)働きもあるので、「尖足」といわれる状態にもなりやすく、多くの方は「内反」と「尖足」が合わさって、「内反尖足」となることが多いです。
原因
脳卒中によって、これらの筋の緊張がうまく調整できないことによって、以下のようなことがおこります。
・伸張反射が異常に亢進することによって、足が動いただけ(もしくは何かに触れただけで)当該の筋が収縮する
・ストレッチや伸ばそうとすると逆に強く収縮する
・他の部位に力を入れるときに、同時に当該の筋に力が勝手に入ってしまい収縮する
などなど
これらのことが起こってしまうことによって、日常的に内反・尖足となっていることが多くなり、関節が硬くなったり、筋が伸びにくくなったりしてしまう。
そもそも、脳卒中などの脳の損傷によって、脳からの命令が筋肉へ伝わりにくくなると、神経の流れの構造的な問題から当該の筋が収縮しやすくなりやすいです。(下肢は伸展パターンとなりやすい)
なにが問題か?
内反足に対しての方法といえば
・内反しながらの歩行
・ストレッチ
・装具をつけて抑えながら歩行
のようなことがあげられると思います。
ですが、これらのことは実際には解決に至っていない場合が多いです。
内反しながら歩くと、距離や負荷が増えるごとに内反は強くなりますし、ストレッチしても一時的にしか効果がありませんし、装具をつけると一見おさまっているように見えますが、装具の中では緊張はあがり続けていることがあります。
治療というのはいくつもの選択肢や優先順位がありますので、これらのことがダメというわけではありません。
歩くことがまず第一優先でしたら、内反くらいあっても上手に歩ける方はたくさんいますし、ストレッチなどでこまめにメンテナンスすることで、対応できる方もたくさんいます。
ですので、どれを選択するかは、みなさん次第になります。
ここではあくまでも、内反を治すことを考えていきたいと思います。
次回は、どのようにしたらいいのか解決方法についてお話ししますので、つづけて是非ご覧ください。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
筆者プロフィール
理学療法士 脳とカラダの研究所 代表
藤橋 亮介(ふじはし りょうすけ)
〜経歴〜
2011年 理学療法士 国家資格取得
札幌市の脳神経外科病院に勤務
2014年 大阪府 認知神経リハビリテーションセンターに勤務
2015年 奈良県 ニューロリハビリテーションセンター
健康科学研究科(大学院)に入学
2017年 修士 取得
2019年 札幌市で子ども発達研究センターに勤務
2020年 脳とカラダの研究所 独立開業
脳卒中後遺症を専門に、あきらめない方のためにそれぞれの脳のクセにあったオーダーメイドの脳のリハビリを提供する自費リハビリをおこなっている。
少しでも伝わりやすいように動画でわかるYouTube チャンネルもはじめました。
是非ご覧ください。
装具を、ちょっと軽いのにして、内反が出てたけど、今は治ってる。
でも、装具を履かないで、外を歩くと、内反が出る。
それに悩んでた。
何か良いことを聞いたと言う気がする。
目を向ける。
リハビリにも生かしていこう。
立石友美 様
いつもご覧いただきありがとうございます!
軽いのにしても治っているのはすごいことですね!まだまだ伸び代があるということですね✨
次回の方では、足に注目してどんなふうにしたらいいか私なりの考えをお話しをしていますので、是非ご覧くださいね!