ストレッチを工夫する

北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。

体は硬いよりも柔らかい方がいいですよね。

ストレッチは、お手軽で、即効性のある効果も得られやすいので、あたりまえのようにされていますよね。

リハビリでも、ご自宅で行えるように指導させていただくこともありますが、その際に

「何回くらいしたらいいですか?」

「痛くてもやった方がいいのですか?」

との質問が多いですよね。

そのようなことについて、どのようにしたらいいのかお話ししていきたいと思います。

ストレッチの効果

まず、なぜストレッチをするのか?というと、

体が硬くなると、

①体や関節を柔らかくしたい

②痛みを和らげたい

③なんとなく体にいい気がする

とのことから、行う方が多いと思われます。

ストレッチってただ伸ばせばいいというわけでもありません。

そのため、それぞれにあった方法で行わないと逆効果になってしまうこともありますので注意です!

①体や関節を柔らかくしたい場合

基本的には最もストレッチにあった目的だと思われます。

動かさないことによって、筋肉だけでなく関節や皮膚などが主にコラーゲンというものによって伸びにくくなってしまいます。

また、筋肉も縮んだままでは伸びにくくなってしまう特徴があります。

普段生活の中では体を最大限の範囲で動かすことは少ないので、大きくゆっくり動かすことによって柔軟性を確保することができます。

そのため、ある程度1日の中で時間を決めたり、回数を決めて行うことは有効だと思います。

10秒伸ばすのを10回で1セットとして、1日に3セット行うなど、負担とならない程度に続ける方法です。

しかし!

もっと大切なのは、なぜその場所が硬くなっているかを考えることです。

硬くなっている関節は、普段から使っていないものです。

つまり、脳はその関節を必要としていないと認識している可能性がとても高いと考えられます。

解決するはじめのステップは、その関節は日常の生活の中でどの場面に重要かを考えることです。

必要だと脳が判断すると、その体の部分が柔らかくなります。

②痛みを和らげたい

切り傷や打撲など、直接的な損傷がない場合に、痛みが起こっている場合、基本的には血流や循環の問題があると考えられます。

そのため、ストレッチやマッサージをすることで、解決することができます。

しかし、痛みの中には、自分の動きをうまく感じられず違和感が生じた場合に、痛みとして脳が感じてしまうこともあります。

そのような場合は、痛みに我慢しながらストレッチをすることで逆効果になる方がいます。

そのような場合は、小さい範囲でいいので、動いている感触や、心地よい感触を確かめるようなストレッチが必要となることもあります。

この場合は、数や時間の量ではなく、質が求められます。

③なんとなく体のために

私を含め特に困ってはいないが、なんとなく体が硬い感じがして、伸びると気持ちいいという方。

そのような感覚を大切にしてほしいと思います。情報が多い中で、

テレビやyoutubeなどで

「〜をしたらいいですよ」

「〜をしたら治ります」

というものは、自分に合っているとは限りません。

ひとりひとりそれぞれ、体は違いますので、

試してみるのはいいですが、やってみったときに

気持ちいい感じや、楽になる感じを感じられるのかな?

と気にしてみてください。

もう、ひと工夫!

これまでのことを考慮して、目的を明らかにできたら、さらに効果を高めるために必要なことを考えていきましょう。

❶ながらをやめる

〜をしながら、ストレッチ

効率がいいし、テレビを見ながらでもできる!のは確かに、続ける秘訣かもしれませんが、、、

筋肉の伸びは、注意機能の影響をかなり受けます。

つまり、動いている関節や体の動きや感触を感じようとすることだけで、効果はあがります。

少ない回数でもいいので、集中して行ってみませんか?

❷イメージをつかう

試してみてください。

自分の体が、寒くてカチカチになった時や、金属の棒のようになった時をイメージして動かした時よりも

スライムや餅のように、しっとりや、とろとろ〜とした感じ、赤ちゃんやペットを撫でる時のようなふわふわ〜と優しい感触をイメージしながら触るのでは、筋肉の緊張は確実に変化します。

なるべく柔らかいイメージをすることで、効果が上がります。

❸感謝する

これが一番大切かもしれません。

硬かったり、痛かったりする部位には、嫌な感情が伴うものです。

しかし、そのようになった体も自分の大切な体です。

原因も自分にあることが多いので、ストレッチをするときは、優しく愛情を持ってあげてください。

清潔に保ったり、美しく保つことだけでも、脳は自分にとって必要なものと認識してくれます。

必要だと認識すると、その部位の回復を早めようとします。

いかがだったでしょうか?

専門的に捉えると、かなり複雑な神経や筋肉の仕組みがあります。

全てを理解するのは難しいですが、このようなポイントを気をつけると何かしらの変化を感じられるようになるかもしれませんよ。

最後までご覧いただきありがとうございます。

筆者プロフィール

代表:藤橋亮介

理学療法士 脳とカラダの研究所 代表

藤橋 亮介(ふじはし りょうすけ)

〜経歴〜
2011年 理学療法士 国家資格取得 
札幌市の脳神経外科病院に勤務

2014年 大阪府 認知神経リハビリテーションセンターに勤務

2015年 奈良県 ニューロリハビリテーションセンター
健康科学研究科(大学院)に入学
2017年 修士 取得

2019年 札幌市で子ども発達研究センターに勤務

2020年 脳とカラダの研究所 独立開業

脳卒中後遺症を専門に、あきらめない方のためにそれぞれの脳のクセにあったオーダーメイドの脳のリハビリを提供する自費リハビリをおこなっている。

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