脳卒中後の「シビれ」や「痛み」

北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」藤橋亮介です。

SNSでのコミュニティーを見る限り、脳卒中後の麻痺側上下肢の「シビれ」や「痛み」に悩まれている方はとても多いようです。

シビれや痛みに対して、マッサージをしたり、温めたり、何かしらの方法で対処するというのは、一時的に症状を和らげることはできても、繰り返しになってしまい、なかなかすっきりと良くならないものです。

対処するだけではなく、根本解決が必要になるものだと思うので、同じ症状でお困りの方はぜひ一度一緒に考えてみてください。

シビれや痛みの経験

長い間正座をしていると、足がシビれるということはよくありますよね。

運動をしすぎると、翌日には筋肉痛がおこったり、

長い間、パソコン作業としていると肩がガチガチに凝り固まって、痛いと思うことがありますよね。

脳卒中の方の「シビれ」や「痛み」は、同じようなような感覚と答える方もいれば、またそれとは違った感覚ということも聞かれております。

そもそも、そのような感覚は、かなり個人差があるため、同じ脳卒中の方でも感じ方はさまざまであることが考えられます。

以前にも紹介しましたが、痛みとは、その人の人生の経験によって変化するからです。

なぜ、シビれたり痛んだりするのか?

まずは2つの原因を考えてみる必要があります。

①脳の原因

②身体の原因

①脳の原因

脳卒中により、脳の一部が損傷することによって、運動が行えなかったり感覚を感じなくなることで、身体の部位に異常な感覚を感じるようになり、シビれや痛みが起こる場合です。

この場合、手足そのものには損傷がないはずなので、脳がその身体部位に対して、危険信号を感じていて、自分に知らせてくれているのだと認識する必要があります。

②手足の原因

こちらもあくまでも脳卒中後の後遺症ですが、手足にむくみ(浮腫)や赤く腫れぼったい(炎症のような)ものが現れている場合や、握りすぎたり筋肉の緊張が高すぎたりして、身体に何らかの異常がある場合です。

こちらは、筋肉を使用しないことにより、血液の循環が滞っていることや、筋肉が強く緊張しすぎているために、筋肉自体が疲労を起こしていたり、筋肉が強く緊張することによって血流が滞ってしまっていることが考えられます。

また、注意障害や、失行症などの高次脳機能障害によって、

運動を無視していたり、使用頻度が極端に少ないなど、運動に参加していない場合や、使い方や力の入れ方がわかっていないなどの原因があることが考えられます。

また、脳卒中になると自律神経が正常に働かなくなる場合が多いので、そのような要因も体に変化をもたらす原因であることが考えられます。

どう解釈するか?

いずれにしろ、「シビれ」や「痛み」は、自分の体に異変が起こっていることを知らせてくれる重要なサイン(警告)です。

確かにシビれや痛みは、「つらくて、無くなってしまって欲しい」と願ってしまうものですが、

自分自身がそのシビれや痛みが辛いと思うように、脳にとっては、それは解決して欲しい問題であったりもします。

つまり、シビれや痛みがあるということは、なにか使い方や管理の方法に間違いがあるということを知らせてくれているはずです。

そのサインに気づいてあげて、方法を変えてあげないと、アラームは鳴り止みません。

解決法は?

残念ながら、特効薬はないと思われます。

しかし、どのような要因が原因となっているのかを考えていく必要があるのは間違いがありません。

例えば、感覚障害によって感じにくくなっていることが、違和感として脳が感じてしまっているアラームが、シビれや痛みになっているのであれば、その違和感を少なくすることで、症状が緩和されたりします。

もしくは、注意障害でほとんど運動することを忘れてしまっているために、循環が滞っているために痛みが出ている場合は、両手が運動に参加できるような訓練を行うことで、使用頻度が増えたり、使うことがわかってくる方もいらっしゃいます。

これは例え話ですが、

風邪をひいたとき、すぐに風邪薬に頼ってしまうようであれば、このような問題の解決は難しいでしょう。

風邪をひいたときに、何が悪かったのか、どうしたら良くなるのかをもう一度振り返って、何か行動を変えられる力がある方は、問題を解決することができるのでないでしょうか?

問題というものは、取り除いたり、ごまかしたりしていいものではなく、

その問題を解決していく過程に意味があるのではないでしょうか?

そのために、一人で悩まず、解決方法を一緒に探してくれる方にしっかりと相談してみてくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

脳卒中後の「シビれ」や「痛み」” に対して2件のコメントがあります。

  1. 澤口哲司 より:

    バイク事故で頭蓋骨割りその後硬幕、柔幕、蜘蛛幕の3つの駄目になった所を足の筋肉幕と張り替え移植オペをして左半身麻痺視野半分、視界狭窄大てんかん持ちになった今年で身体障害者43年目の今年還暦60歳になった者です、先生の言う通りの分析有りと思います死ぬ程リハビリして目に障害負ったので20才で浪越徳次郎指圧専門学校入学し、様々な基本医学学びリハビリ学も学び平行して、アメリカリハビリ学のドーマン治療受けて、どんどん頑張り水泳バタフライ以外50メートル泳げる様になり、スキー、スケート、フィールドアスレチックこなし、歩行の基本動作身体に教え込む為社交ダンスのマンボを教わり、ステップ踏んでいます23才の時には、先ず左手回復リハビリで手話を練習し通訳出来る迄になり今でも、37年続けています。そして危険でしたがもう一度バイク乗れる様になり原付から、練習し、38才の時には、車重300キロのヤマハのバイク1200ccを乗りこなす迄になりました23才から、自宅でバーベルとダンベル運動、シットアップ欠かさずやり52才の時にはもっと麻痺手足の様々な瞬間において、伸展する様に、若い頃習った極真空手に再入門し、稽古に励み、555才の時、緑帯修得審査の1つに逆立ちが有り、師範は免除する、澤口さんの、頭蓋骨3分1は人工骨で穴埋めて有るから、危ないので、構わないよ、言われましたが、自宅バーベル有るので、ベンチプレスで80キロ迄上げられる迄トレーニングし、審査日に、ワガママ言い、逆立ちチャレンジし、1分間出来ました、回りが全て驚いていました、そして稽古続けて支部内の大会ですが型とヘッドギア着けて組み手の試合出ました当然負けましたが、師範曰く、左半身麻痺者の人々の目標になるし、皆の励みになるから頑張ってくれと特別に功労賞頂きました、話しは、長くなりましたが、実体験上、麻痺しているのだから、1日24時間動かさない状態多いので先生の言う通り関節拘縮屋、両上肢下肢の麻痺側の筋肉の勝手な収縮が起きて、麻痺者独特の姿勢、ウエルマンニッケ症候群のスタイルになり、伸筋群側も引っ張られ、特に酷い時は、酷い疼痛が発生すると思います、なので私は常、常時私だけかもしれないですが、皆様と症状違うし障害頻度も違うので、私だけかもしれませんが、プロスポーツ選手並み、オリンピック選者並みに身体全体鍛え温めストレッチしています、退化したくないので麻痺の為に麻痺手足動かさない人々沢山見て来たので、私はあえて、常に動かしています、先生は、気が付いたと思いますが、流れる水は腐らないです、なので年を取ってから麻痺になった人には、酷ですが、麻痺側の違和感取るには常時動かす事だと思います、まあ、真冬は、外から温める事も必要ですが、麻痺になった殆どの人が人間の筋肉は産まれながらに、曲げる筋肉の方が目茶苦茶強い事知らず、麻痺になると伸ばす神経切れているので自然と曲がる状態になってしまう事を知らないので、痛い!痛い!痛い❗が始まります、なのであえて、屈筋肉を温め、マッサージ適度にして充分な、時間掛けたストレッチをする事が疼痛予防には最低限必要だ尚且つ出来る人々には、関節伸ばす筋肉を鍛え続ける事が必要だと私は思います、先生、長文失礼しました。

    1. 代表)藤橋亮介 より:

      澤口哲司 様
      コメントありがとうございます!
      大変な経験と努力をされてきたんですね。
      澤口様のいう通り、まずは麻痺側を使っていくことは非常に大切だと考えています。
      関節を柔らかく保つための関節可動域訓練やストレッチ、筋力を鍛えるための筋トレは重要です。
      しかし、それをさらに効率的におこなうというのが理想だと思います!
      そこに、脳のクセからみた、その人にあったスタイルでの訓練を提供していきたいと考えております!
      貴重なご意見、ありがとうございました!

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