異常な放散反応とは?

北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。

本日は、痙性麻痺の2つ目の症状の「異常な放散反応」についてお話しさせていただきます。

放散反応とは?

放散反応とは、一般的には「連合反応」といわれています。

体を動かそうとすると、思った部位と他の部位にも力が入ってしまい、勝手に動いてしまう症状のことです。

具体的には、

座っている時は、足が地面についているけど、立ちあがろうとすると、足の内反がでてしまったり

踏ん張ろうとすると、麻痺側の手にも力が入って曲がってしまったりすることです。

仕組み

脳からの運動命令が神経をとおって身体中の筋肉へ送られますが、目的にあった動きはしっかりと働き、目的じゃない部分は働かせないようにしてくれるメカニズムですが、それがうまくいっていない状態です。

脳自体が、動かすことに必死で無理矢理に働きすぎていて、動かす側に反対の脳も過剰に働いてしまっている場合もありますし、

身体の神経のレベルで、動かすことに必死になっているせいで、他の神経にも動かす命令が強く伝わり過ぎてしまっている場合もあります。

赤ちゃんの頃から放散反応は現れますが、神経や脳の発達に伴い、余計な部分が削ぎ落とされることによって、不器用なところから、段々と動きが上手になっていく過程になります。

対処法は?

この症状が出ている方は、まだ伸張反射が強いことも考えられます。

そして、そもそもまだ体を動かすには、努力し過ぎていることが考えられます。

まだ、発症したばかりで、ある程度自然回復の流れでそのような症状が収まっていくことはありますが、半年以上が過ぎてその状態が続きすぎると、体の動きの中にその動きが定着してしまって、良くなりづらいという方が多いです。

力を入れたり動かしたりすることで、足の内反や手が曲がるなどの放散反応が出たりすることが、セットになって定着してしまわないようにする必要があります。

そして、そもそも動くことに努力的になっていて、力でコントロールしようとし過ぎていることが考えられます。

重たいものをもったりすることや、早く動かそうとすると、筋の努力も必要になってきますが、普段はそのようなことが必要のない場合が多いです。

①動くべき身体の部位はどこなのか?

②余計に動いてしまっているのはどこなのか?

意外と、自分の動きに気づいていない方がほとんどで、正しい動きがどれなのかわからない方が多いので、

まずは、この2点をしっかりと確かめる必要があると思います。

訓練として

動かそうとすることで生じている問題を、動かすことで解決するのは難しいと思いませんか?

自分で動かそうとして体が動く前に、すでに脳と神経は間違った伝え方をしてしまっているので、運動をする前から対処していく必要があります。

そして、過剰な運動の命令を少なくするために、他動運動を用いながら行うことが良いとされています。

誰かに体を動かすことを少し助けてもらいながら、動いたときの感触をイメージしつつ確かめていくことで、改善する可能性が見えてきますよ

伸張反射に引き続き、運動による感覚の予測を立てながら、少しだけ自分で動かす感触を作っていくことが大切になってきます。

大体の方は、もう自宅で生活をして一人で動ける方も多いですが、放散反応を改善したいと思うのであれば一度試してみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

異常な放散反応とは?” に対して2件のコメントがあります。

  1. たなか ななみ より:

    お久しぶりです!田中です!
    最近疲れからか筋緊張が抜けず、放散反応もありますが、仕事での異動や最近てんかん、四肢麻痺の仔猫を飼ったことでリハにいきたいのですがなかなか時間をさくことができません。
    色々落ち着いたらまたリハお願いします!
    座位、立位は綺麗です!笑

    1. 代表)藤橋亮介 より:

      たなか ななみ 様
      お久しぶりでした!
      仕事忙しいのかと思い、なかなか連絡できずにいました!
      こちらはいつでもお待ちしていますよ!
      とりあえず、ご連絡をいただき「ホッ」と一安心しました✨ありがとうございます!!

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