筋感覚は空間情報
北海道札幌市で脳梗塞・脳出血の脳卒中を専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。
筋肉の繊維の中には、筋紡錘というものが含まれていて、関節の動きや角度、または動くスピードなどを感じて、脳に伝える神経があります。
筋感覚の情報
そのような筋肉による関節の動きの感覚は、空間的な情報として、脳で処理されます。
空間的な情報とは、「方向・距離・位置・形態」というような情報のことです。
方向は、前後左右または上下・斜めなど、関節がどんな方向に動くのかを調整します。
距離は、自分の体のうごく長さを調整します。
位置は、自分の体がどこにあるのかを調整します。
形態は、物体の大きさや形などを調整します。
調整するというのは、その情報を感じて理解して、筋肉に命令を送るということです。
具体的には?
つまり、このような空間情報に間違いがあることで、筋肉がうまく力を発揮できていないことが考えられます。
例えば、
・ものをつかもうと思っても、つかみ損ねてしまう。(方向・距離)
・手から物が落ちてしまう(形態)
・段差を上がる時につま先が当たってしまう。(距離・位置)
・足がまっすぐ出ない(方向)
などなど…
このような動きができない場合、なんとなく、筋力が足りないのかな?と思ってしまうのも無理はありません。
リハビリの大部分でも筋力の低下と判断されることが多いです。
実際にそのような場合もあるので、詳しい検査が必要ですが、多くは筋力が低下していないことが多いです。
そのため、実際には様々な場面において、この空間的な情報がうまく感じ取れないことによって、筋力が発揮できず、動きづらさとなっている場合が多いです。
どの関節が、どの空間情報を感じられていないかを見つけ出して、そこに対して重点を置いてアプローチすることで、筋の働きを活性化することができます。
まとめ
今回は、筋が関わるとされる空間情報についてお話しさせていただきました。
一方で、体が動くことによって、触って感じるということも起こってきます。この触って感じる、接触情報をいうものも運動には重要になってきます。
この判断は、自分だけでは難しいので、お悩みの症状(〜〜〜をする時に、〜〜〜なことになってしまって、うまくできない)というような問題があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。