「思っていたのと違う」←これが痛みの原因?
北海道札幌市で脳梗塞・脳出血などの脳卒中専門に自費リハビリをさせていただいております「脳とカラダの研究所」の藤橋亮介です。
前回と、前々回の2本の投稿で、痛みとは何なのか?について、痛みの解釈についてお話しさせていただきました。
まだご覧いただけてなければ、ぜひご覧くださいね。
痛みは奥が深く、メカニズムも原因も複雑な場合がるので、「こうしたら治る!」とは、簡単にいえないのが現状です。
しかし、その痛みの原因や、どうして痛いと感じるのかということを、脳科学の視点から明確にしていくことができる可能性は十分にあります。
脳とカラダの研究所では、痛みを自分が感じられる感覚や情動(気持ちや感情)が、実際の動きや思っていたイメージとの違うことで、身体の不調を脳に教えてくれる警告として捉えることで、その痛みの原因に近づくことができると考えております。
その原因を知るためにも、実際のイメージと違うってどういうこと??と思う方もいらっしゃると思いますので、その点についてお話しさせていただこうと思います。
そもそも、全て予測されている?
普段、私たちは自分の体の動きというものは、「こうしたらこうなるだろう」と常に自動的に予測されています。
どういうこと??と思うかもしれませんが、立ち上がりを例に考えてみましょう。
まず、座っていたとして、トイレに行きたくなったり、買い物に行きたくなったりすることで、立つ必要がありますよね。
その際に、健康であれば、ほとんど無意識に立つことができて、そのままトイレに行ったりできるわけです。
うまくいった場合は、立つということはほとんど無意識に行われるので、基本的に意識されません。
しかし、ヨイショと立った時に、うまく立てずに、また座ってしまったとすると、「アレ??」と思います。
この、「アレ??」こそが、予測をしてるということなのです。
つまり、立つ前から、立った時にはこうなるはずだ。と無意識に予測しているからこそ、
実際にはうまく立てなかったときに、「アレ??」思っていたのと違う。となるわけです。
どんなことも何かをする前から、いつもその結果どうなるかは予測されていて、その予測と実際の結果を、脳は自動的に比べるメカニズムが備わっているのです。
そのメカニズムがあることで、立ち方の方法を変えてみたり、力の入れ具合を変えたり、足の位置を変えてみたり、いろいろな方法を変えることによって、次うまくいくように学習していくことができるわけです。
このように、こうなるだろうという予測やイメージと、実際の動きに違いをなくしていくことが、スムーズで快適な運動となりえるといえます。
そして、その予測やイメージ自体が間違っている場合や、実際の動きを正しく感じられないことが原因で、身体は脳に「なにかおかしいことが起こっているかもしれない」ということで、「痛み」という警告をしている可能性があるのです。
そうなると、この差をなくしていくことで、痛みというものが変わってくる可能性がありますよね。
次回は、この差のなくしかたなど、もう少し方法についてお話ししていけたらと思います。
また次回もご覧いただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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