立ち上がり動作をくわしく見る

動作というものは、大雑把に考えると、姿勢の移り変わりの連続です。
立ち上がり動作では座った姿勢から、立った姿勢への移り変わりです。
私たちセラピストは、基本的には動きを見る専門家なので、これをさらに詳しくみていきます。

そして基本的には、立ち上がりでは4つのタイミングに分けて姿勢をみます。
①体を前に傾ける
②おしりが椅子から離れる
③上に向かって足や体が伸びていく
④しっかりとまっすぐ立って、安定する

これらの動きの中で、どこがうまくできていないか?というところをみていきます。

例えば、③の上に向かって体が伸びていくところがうまくできていない時は、上に向かって伸びるだけの筋力が低下していることや、体の硬さがあるかもしれません。また、②(おしりが離れる動作)のところで、スムーズにうまくいっていない可能性があることも考えられます。

ここまでが一般的な動作観察と、その問題の解決方法となるのですが、ぜひもう一歩進んで考えてみましょう。

①〜④の捉え方を、姿勢の連続だけでなく、機能の連続として少し変えてみましょう。

①体を前に傾ける
→体の重さの移り変わりをおしりから太ももや、足の裏で感じられるか?(重心を足の裏に移していく機能) 


②おしりが椅子から離れる
→体を支えている面を足の裏だけにして、体重を足で受け止めることができるか?(足の裏で体重を支える機能) 


③上に向かって足や体が伸びていく
→重力に対して、足や体が伸びていき、重心が高くなることを感じられるか?(重力に対して体を伸ばす機能)


④しっかりとまっすぐ立って、安定する
→足の裏で、前後左右の重心の移動を感じるか?中心に留めておけるか? (重心を一定に保つ機能)

どの場面でうまくいっていないか?
それがきまったら、それぞれの機能に対して、その機能が果たせていない原因について考えていきます。
またそれぞれの機能の主となる体の部位があります。
それを見極めて、うまく機能を果たせるようになることで、動作が改善する可能性が高くなります!

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